品川 千体荒神大祭
東京品川 千体荒神大祭
品川の海雲寺で行われる千躰荒神大祭は、
毎年春(3月27日〜28日)と秋(11月27日〜28日)に開催される伝統的な祭りです。
この祭りは、台所の神様や防火の神様として古くから庶民に信仰されてきた千躰荒神を祀るものです。
歴史と信仰
千躰荒神は江戸時代より、かまどの神様、台所の守護神として多くの人々から信仰されてきました。
海雲寺の千躰荒神の由来は、1637年の島原の乱にまで遡り、戦勝祈願に使われた尊像が江戸に移されたとされています。
この祭りは、東京の伝統的な庶民文化を今に伝える重要な行事となっています。参拝後は寄り道をせずに直接帰宅し、新しいお札を台所に祀ることが習わしです。
千体荒神大祭の歴史は、江戸時代にまで遡ります。
この祭りの中心である千躰三宝荒神王像は、1637年(寛永14年)の島原の乱に関連する伝説を持つ尊像です。
佐賀藩主鍋島甲斐守直澄が戦勝祈願を行った際、荒神の神兵が現れて乱を鎮圧したとされ、この像を江戸に持ち帰り、後に品川の海雲寺に祀られることとなりました。
荒神信仰は台所の守護神として広まり、火災安全や家内安全を祈願する対象となりました。
江戸時代にはこの信仰が関東一円に広がり、海雲寺での春秋2回の大祭は江戸年中行事の一つとして定着しました。
また、千体荒神という名称にはいくつかの由来があります。一説では、荒神が千本の手を持ち悪人を捕えることから名付けられたとされます。
また別の説では、島原の乱で千余の神兵が現れたことや、荒神堂内に千体の荒神像が祀られ、それぞれが異なるご利益をもたらすとされる点から来ているとも言われています。
この祭りは江戸時代から現在まで続き、多くの参詣者が訪れる伝統的な行事として地域に根付いています。