意外と知られていない お歳暮の基礎知識と歴史
抜けるような青空に、美しい紅葉が映える季節となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
通販スタッフあべです。
2023年も残り2ヶ月ちょっととなり、年末の準備をし始める方もいるかと思います。
今回は「お歳暮」についてご紹介していきます。
「お歳暮」とは
お歳暮とは、今年1年お世話になった人に対して、「今年1年間ありがとうございました。また来年もよろしくお願いします。」の気持ちを込めて渡す贈り物のことです。
もともとお歳暮は、「年の暮れ」を表す言葉で俳句の世界では12月の季語にもなっています。また、関東と関西ではお歳暮の時期が違います。
関東 12月初旬~12月31日
関西 12月13日~12月31日
お歳暮の由来
お歳暮の由来は、年末に先祖の霊への供物を親族や近所の人に配ったことがもととなっています。
お歳暮の歴史
日本でお歳暮が始まったのは、室町時代頃だと言われています。
その後、明治時代、江戸時代には一般的な風習として全国に広まり、昭和30年頃には現在のような
お歳暮の形になりました。
お歳暮は中国に古くからある慣習からきたと言われています。
日本には、もともとお正月にご先祖様の霊をお迎えする「御霊祭」のためにお供え物をする風習が
ありました。そのお供え物として、よその家に嫁いだ人や分家の人達が、本家や実家にお神酒の
おつまみになるような塩鮭や数の子、餅、するめなどを年末に手渡しで持って行くようになりまし
た。これが中国の行事と結びついて「お歳暮」のルーツになったと言われています。江戸時代に入る
と、武士が組頭に准血縁の証として年末に贈り物をする習慣が根付き、商人の世界では掛け売りの
商売が広く行われており、お盆や年末に半年分の精算をする習慣があったことから、精算をする時に
得意先にお礼のための贈り物をするようになりました。明治時代以降は、しだいに上司やお世話に
なった方にも贈り物をするようになり、現代のお歳暮が一気に広まりました。いつの時代も根底に
常に心を贈る思いがあることが分かります。
お歳暮贈る時期
お歳暮を贈る時期は12月13日~12月20日頃です。
12月13日は、お正月の準備を始める「正月事始め」で、お歳暮は本来、新年を守護する歳神様への
お供え物にされるものだったので、贈るのは12月13日以降とされていましたが、最近は11月下旬で
贈る方も多くなってきています。
お歳暮の贈り物の相場
友人や知人、取引先
友人や知人、取引先の場合は、3000円程度の贈り物が一般的です。相手に気を遣わせないよう、
低めの金額で設定することが多いです。
両親や親戚
両親や親戚の場合は、3000円~5000円です。
遠方に澄んでいて、普段なかなか会えない方には感謝の気持ちを込めて贈りたいという方は、
5000円程度の少し高めの贈り物をする方もいらっしゃいます。
職場の上司やお得意様
職場の上司やお得意様の場合は、5000円程度です。
金額は相手との関係性の深さによって変わります。
お歳暮で贈ってはいけない物
切ることを連想させる包丁やハサミなど
日常で使う包丁やハサミなどの刃物類は、物を切る時に使う必要な道具ですが、「切る」道具
なので、「縁を断ち切る」などの意味を連想させてしまうことから、お歳暮で「刃物類」を贈る
のは避けましょう。
足で踏みつけることを連想させる靴下やスリッパなど
靴下やスリッパなどは、「足で履く」ものなので、「足で踏みつける」などの意味を連想させて
しまい、特に目上の方には失礼な印象を与えてしまう可能性があるので贈るのは避けましょう。
お歳暮は今年1年間お世話になった人に「感謝」を伝える年に1度の大切な行事です。
贈り物を選ぶ際は、物の意味をしっかり理解し、相手が喜ぶ感謝の気持ちを込めてすてきな
贈り物を贈りましょう!